フラットアンプとOPアンプの性能を較べてみよう

フラットアンプの性能を一般的なOPアンプと較べてみました。



比較したOPアンプはオーディオ用として広く知られている5532というタイプです。ゲインはどちらも約5倍と同じに設定してあります。OPアンプの電源は3端子レギュレータで電源部のパスコンとしてOSコンを使用しています。OPアンプの位相補正は矩形波応答が良好な範囲での最小値24pFに設定しました。

比較項目は100KHzの過度応答波形と歪率特性です。過度応答特性はOPアンプの方も悪くありません。(良くなる様に位相補正しているので・・・)。ただしOPアンプの方はスルーレートが悪いため、立ち上がり、立下り特性がなまってしまっています。

さて一方の歪率ですが、OPアンプの方も決して悪くはありません。非常に一般的な教科書に出て来る様な特性です。ハイエンドオーディオ用としてやはり気になるのは10KHzの歪率特性が若干悪いことです。これはOPアンプの利得が高域で大きく減少し、NFB量が高域で低下しているためと考えられます。一方のフラットアンプ基板の方はすべての周波数で歪率特性がまったくといっていいほど変わっていません。周波数特性が高域まで延びているために広域においてもNFB量が変わらないためです。

さらに0.1Vから1V位における歪率がフラットアンプ基板の方が低いことから(この領域は事実上歪ではなくノイズを測定しています)、フラットアンプ基板の方がノイズも少ないことが見て取れます。

(2007/05/30)