ハイエンドショーの使用機器 -DACはこんな感じ-

ハイエンドショーが近づいてきましたので使用する機器を紹介しておきます。

今回のオーディオショーではCDプレーヤーではなくPCを音源として使用し、そこからデジタル出力をオリジナルDAC(試作品)に入れて音を出す予定です。外観はこんな感じ。

オリジナル・オーディオ用PC
DAC試作品

PCは普通のPCですがケースをパソコンぽい物ではなく、オーディオアンプ等と並べても違和感無いものを選んで組み立てています。CPUその他のパーツもそこそこ高性能で価格もこなれたもの、また静音にも気を使うなど、音楽再生専用機として適したものを選択しました。

DACのケースは手持ちのアンプ用のものを流用しているだけで、外観は大きく変わると思います。DACの音質も市販のCDPのものより良くなっていると思いますが、内容の詳細はまだ未公開です。DACに関してはもっと音質も良くなると思いますので、現在の途中経過のお披露目(音だしという意味で)という事になります。

内容はさほど目新しいという訳ではないのですが、基本的な事を徹底的に洗いなおしているという感じでしょうか。チップそのものをいじっているわけではありませんが、やるべき事はたくさんあるのです。

JBL4429購入しました

新しくスピーカーを購入しました。
JBLのスタジオモニター4429です。JBLのSPと弊社製品との相性はいいと思います(レコード時代の4343等は別として)。というのもお客様の方で4338(弊社アンプをご購入される方はこの辺のクラスをお使いの方が多いです)あたりを使用して、弊社製品を購入された方は決まって非常にいい評価を返してくれますのでよくわかるのです。4418と弊社プリ+パワーを組み合わせた方で感激されていたお客様もいらっしゃるので合うんじゃないかとは思っていました。4429は新しいモデルですが、その前の4428は店頭などでもチョイ聞きしてイイナーと思ってはいました。ただ恥ずかしながらJBLを所有した事はこれまでありませんでした。

これまでここ1年くらいはフォーカルの826Vをメインに使用してきました。826Vはこれはこれで非常にいいSPなのですが、4429はフォーカルとはまた違った良さがあり、所有するSPとしてはいい組み合わせではないかと思っています。本当はリファレンスになるくらいのもう少し大型のSPが欲しかったのですが、ショーなどのデモに持ち運ぶ事を考えるとこの位の大きさが限界です。

え、音ですか?、・・・・・いいです。
お客様が絶賛されるのも(どっちを?)良くわかりました。
どういいかは又今度じっくりレポートしたいと思います。
5/21からのハイエンドショウで弊社アンプとの組み合わせをお聞かせできると思いますので、興味のある方はご来場いただければと思います。

<追記>
その後4429の置き方を検討して、さらにぐっと良くなりました。中低音域の厚みとなめらかさは、かつて聞いたことがないほど良くなりました。

設置した様子、台も一緒に買いました
部屋に入れるとこれでも結構でかいです

CDプレーヤーが言いました「私脱いだら凄いんです」 -知っているようで知らないCDプレーヤーの怖さ-

CDプレーヤー(CDP)の歴史はもう長い、30年近くなる。なので相当進化したはずだ・・・と思ったら大間違いで、いまだ16ビットの淵をさまよっているというか、ひどい事になっているような気がする。

そんな事はない、ハイエンドのDACチップはダイナミックレンジが120dB以上あるし、最近は32ビットのDACチップもでてきた、FIFOでジッターを減らす技術も取り入れられているものもあるし、マスタークロックを入れればもっと良くなるetc.。

でも調べてみるとCDPの動作は目も当てられない状態になっているというしかない。調べているこちらの装置の状態がおかしいのじゃないかとまず疑わなければいけないくらいだ。一番すごい事になっているのはDAC以降の回路動作だが、そこはまだおしゃべりできないので、今回はデジタル回路の部分について紹介する。

ここで問題です。

これは何の波形でしょうか?

wave.jpg

ここでご愛読のお礼におまけを一つ、
ずばり当たった方は弊社製品購入の機会がありましたら2割引きします。–>締め切りました。

(ただし最大割引料金3万円まで、2割引の有効期限1年間、コメント欄に正解を記入していただいた方に限ります。先着3名様まで、次回執筆時までの期限限定で)—>締め切りました。
注:コメント欄に個人情報は書かないで下さい。
答えは次回執筆時に。答えはマスタークロックです。出題後、1時間もしないうちに正解の回答をいただき正直面食らいました。

同じ波形を時間軸も入れて見せるとこうなります。

clk320.jpg マスタークロックの波形11.3MHz, 40ns/div

CDのサンプリング周波数(Fs)は44.1Khzですが、CDPのデジタル出力をDACに入れると専用に設計されたレシーバーICがこのFsの256倍の11.2896MHzのマスタークロックを作ってくれて、DACチップに渡すようになっています。本来マスタークロックは矩形波のはずですが、実際にはこんなに鈍っていた。11MHzの矩形波を綺麗に伝送するには最低でも5倍できれば10倍以上の帯域が必要で50-100MHzの帯域がないと矩形波にならない。なので結構難しい事なのかも知れない。CPUやメモリーの様に0、1が伝わればいいならば鈍っていて問題ないので簡単だが(といっても最近のようにGHz帯になると簡単ではないだろうが)、ジッターを問題にするとなると立ち上がり、立下りが急峻でないといけないので事態は深刻になる。

使用したレシーバーのクロックに対するジッター性能の仕様は0.2nsで上図の1目盛り(DIV)の1/80だ。本当にそれだけのジッター性能があったとしても波形がこれだけ鈍っていたらDACで受けたときにジッターは100倍くらい悪くなってもおかしくない。そもそもデジタル回路はトランジスタのON・OFFだけを取り扱うので、そのON・OFFをどの閾値で行うかは極めてあいまいなのだ。

何が言いたいかと言うと、マスタークロック周りで重要なのは発振部のジッターの小ささではなく、波形の質(立ち上がり、立ち下がり)、伝送経路の高周波領域の完全性という事だ 。言い換えればジッターを抑制するのにジッターの小さな発信器を使用しても必ずしも効果は期待できず、むしろ波形の質、ドライブ能力などに着目した方がジッターが抑えられるという事だ。

ついでにいただいたコメント(クイズの回答)に対しても解説しておく。乱れた矩形波信号ではないかという回答があったが、CDPの矩形波応答はこんな感じだ。

sa1lpf-1khzsq.jpgCDPで再生した1KHz矩形波信号波形

sa1lpf-5khzsq.jpg CDPで再生した5KHz矩形波信号波形
CDの場合、20KHz以上がスパッとなくなっているのでリンギングがある様に見えるがこれは正常で仕方が無い事なのだ。5KHzになると5KHzと3倍の15KHzの合成波になるから、もう正弦波丸出しという感じになる。

実を言うとこの波形はかなりいいほうで、実際にはCDPのアナログ周りはもっと悲惨な事になっている。その辺の事情は自社製DACを出す際に紹介するつもり。

 【内容の修正とお詫び】

内容に測定上の誤りがありましたので修正させていただきます。コメントを頂き再度調べてみましたが、測定時に初歩的な間違いをしていました。

オシロのプローブを1:1(プローブの入力Z1MΩ、46pF)で測定していたのですが1:10(10MΩ、12pF)で再測定したら、システムクロックはこの様になりました。

sclkx10prb11p3mhz.jpg 11.3MHzのシステムクロック波形(この波形は48Khzfs入力時のシステムクロックです)

プローブ:TEXAS製250MHzプローブ

オシロ:200MHz(5Gs/s)SDS200A
波形は綺麗とはいえませんが立ち上がりはそこそこ鋭くデジタル信号としては十分だと思います。10MHz帯になると10pFの容量でも数KΩの負荷になるので重たくなってしまうのです。1:10のプローブでも真の波形が取れているかは怪しいかもしれません。オーディオアンプなどですともともと駆動能力があるので、数pFの容量では影響を受けないのですがロジック系のICは負荷が軽い事を前提に作られているので、この辺はもっと気をつけて調べなくてはいけませんでした。お詫びと共に訂正させていただきます。 100MHzのアナログオシロだと上図の波形を少し丸くした感じなります。

ちなみに96Khzのサンプリング周波数に対するシステムクロック波形は次の通り。

sclk96hzx10prb22p6mhz.jpg  22.6MHzのシステムクロック波形(この波形は96Khz fs入力時のシステムクロックです)

かなり怪しい形だが何とかいけそうな感じです。

今後ともよろしくお願いいたします。